従来、鏡像反転現象の考察では「何がその原因なのか」という原因の特定についてはあまり語られることはなく、「なぜその現象がみられるのか」という問いかけで考察が始められることが多かった。例えばガードナーによる説明では、彼は次のように語り始めている。
意味の周辺
「意味」にまつわる意味深長で多様なテーマを取り上げています。 2011年2月13日から1年間ほどhttp://yakuruma.blog.fc2.com に移転して更新していましたが、2011年12月28日より当サイトで更新を再開しました。上記サイトは現在『矢車SITE』として当ブログを含めた更新情報やつぶやきを写真とともに掲載しています。
2026年8月8日土曜日
鏡像問題と哲学あるいは認識論 ― その9 ― カント哲学との関わりで(2)― 原因性あるいは因果関係の問題(ヒューム哲学参照)
2026年8月2日日曜日
鏡像問題と哲学あるいは認識論 ― その6~8 ― 書評:加地大介著『なぜ鏡は左右だけ反転させるのか』をレビューする(その1~3)
(今回の記事は筆者の別ブログサイト『発見の発見』に公開済みの記事3回分の再録です。)
鏡像問題と哲学あるいは認識論 ― その6― 書評:加地大介著『なぜ鏡は左右だけ反転させるのか』をレビューする(その1)
表記、加地大介氏の著書『なぜ鏡は左右だけ反転させるのか』(2024年、教育評論社)の存在にはたぶん、一昨年あたりから気が付いていたように記憶しています。私がそれに気が付いたのは、鏡像問題や鏡映反転などのキーワードでインターネット検索(Google検索)すると、かなり上位にこの本のタイトルが出現するようになったからでした。しかしこれまで私はその本についてそれ以上知ろうという好奇心はなく、去年は私の二つ目の公開された英語論文を日本語化し、解説文を追加した本『鏡像反転現象における純粋な物理過程と認知過程―鏡像問題の分析と解決―その2』の作成と、アマゾンKDPを利用した出版作業その他に没頭していました。そんなところ、去年の9月に出版したその本を先日、多幡先生(多幡達夫大阪府立大学名誉教授)に献本差し上げたところ、多幡先生からのメールで、加地大介氏の鏡像問題研究について次のような話を伺いました。
- 『學士會会報』No. 975, p. 32に哲学者・加地大介氏による「哲学における鏡像反転論」という文があり、同氏はその中で自らの「円柱座標説」というべきものを述べていた。
- 多幡氏は「心理学分野において 1998 年以降に幾つもの鏡像反転の謎に関する文献が発表され、それらの中に、この謎に対する「決定打と言える説」(Corballis 論文、Tabata-Okuda 論文、おおび McManus の著書が一致して唱えた)があることを紹介する文を同誌に投稿」した。
- その投稿は本年3月に発行された『學士會会報』No. 977, p. 90(「会員ひろば」欄)に掲載され、同文(一部修正)は多幡氏のブログサイトに転載されている( https://ideaisaac2.blogspot.com/2026/03/on-reading-mirror-reversal-in-philosophy.html)。
- 従来説のすべては「光学的虚像と実物」と呼ばれる一対についての比較分析のみに基づいて考察してきた。この対は幾何学的に鏡面対称あるいは面対称と呼ばれる状態に相当し、事実上、幾何学的な鏡面対称性とそれによって必然的に生じる対掌体の対についてのみの分析で物理的な状態を分析したものと錯覚していたことになる。視点を変えて言い換えると、眼の中に結像する光学的実像については眼中になかったことになる。
- 上記をさらに掘り下げると、それは鏡像というもの、ひいては視覚像そのものの本質に対する理解につながる問題である。具体的には視覚像というものの二面性(主観的と客観的)を理解する必要がある。本来、視覚像は個人の主観に属すものであり、客観的に表現するには図示するほかはなく、鏡像の場合、幾何光学的に作図されたものが光学的な虚像であり、実物に対して面対称の図形として描かれることになるが、それが実際に存在する物体ではないことは自明であり、虚像というよりは虚物体とでもいうべきものある。
- したがって、光学的虚像をいくら幾何学的に分析しても、物理的な状態あるいはプロセスを分析した事にはならない。
- 物理的な状態あるいはプロセスを分析するには、観察者の眼内に結像する実像を分析する必要がある。
- J. Tanaka, “Concept of the Isotropic Space and Anisotropic Space as Principal Methodology to Investigate the Visual Recognition,” PhilSci Archive (01. Aug. 2021). http://philsci-archive.pitt.edu/19392/.
- J. Tanaka, Resolution of the Mirror Problem, (Chisinau: LAP LAMBERT Academic Publishing, 2022).
- J. Tanaka, ISOTROPIC AND ANISOTROPIC SPACES IN VISUAL RECOGNITION: - Analysis and Resolution of Mirror Problem - Kindle Edition (Independently published from Amazon, 2024).
- 田中潤一 (2024)『等方空間に適用される直交座標系を使用して分析した鏡映反転の詳細な物理的プロセス』。https://doi.org/10.51094/jxiv.508
- Tanaka, Junichi (2025). Purely physical processes of mirror reversal and its application to vision research. Optica Open. Preprint. https://doi.org/10.1364/opticaopen.28478939.v1
- Tanaka., J. (2025). Purely physical processes of mirror reversal and its application to vision research. Nov Joun of Appl Sci Res, 2(3), 01-11. https://doi.org/10.1364/opticaopen.25981537.v7
- ガードナー説から後退している点
- ガードナー説よりも前進しているとも後退しているとも言えない座標系の使用
- ガードナー説から前進している点
2026年8月1日土曜日
お知らせ:連載シリーズ記事『鏡像問題と哲学あるいは認識論』の掲載サイトを本サイトに戻して掲載を続けます。
先般5月1日の記事で、表記の通りシリーズ記事『鏡像問題と哲学あるいは認識論』を別ブログサイト「FC2ブログ」の筆者ブログ『発見の発見』に移転することをお知らし、実際にそれを実行して何回かの記事をそちらのサイトに掲載しましたが、その後、移転先の『発見の発見』へのアクセス数は大して増えることがなく、一方で本ブログサイトへにアクセスが激減したことに気づきました。その理由を推察するに、恐らく、本ブログサイトのBroggerでは自動翻訳機能があったため、海外からのアクセスが多く得られていたことにあるとの結論に達しました。ブログ『発見の発見』が所属しているブログサイト「FC2ブログ」には自動翻訳機能が備わっていなかったという次第です。そこで当方の構想を変更し、当該シリーズ記事は当ブログサイトに戻すこととしました。順次、その後の連載記事をこちらのブログに再録し、新記事もこちらで継続してゆきますので、継続してご覧いただけると幸いです。