2016年11月6日日曜日

昨日の補足(鏡像の意味論その11)

以下、昨日の補足で、最後から続きます。

【画像の場合】
画像の場合も一定の条件付きで平面ではなく立体像であるといえる。なぜなら、画像として表現されたイメージ自体は立体像である以上、それは立体と見なさなければならない。

人が画像を見る場合、同時に2つの異なるものを見ているのである。一つは物質としての二次元的表面であり、もう一つは画像に表現されている像である。上質の画像を正面から見るとき、鏡像と同様に、三次元の本物と間違うこともまれではない。そのときは、画像の表面を見ていないのである。紙の場合はアート紙や、ビニール張りなど、光沢を付けるのは表面を見えなくするための努力に他ならない。映像の場合も、ひたすら表面を見えなくするための努力が続けられて来たといえる。

もちろん鏡像が立体であるのと同じ条件で立体とはいえない。正確に認知するには真正面から見る場合に限られるし、画像に表現されていない部分は絶対に見ることはできないのはもちろんである。網膜による像の認知もある意味これと共通する要素があるかもしれないが、網膜の場合は表面を見ることは絶対に不可能である。

従って、真正面から上質の画像を見る限り、立体像という点で条件付きで鏡像と比較することもできよう。

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